【マインクラフト】実際にプレイしてプログラミング教育効果を考えてみたお話。

こんにちわ烏龍茶です。

子どもから大人まで、世界中で親しまれているゲームソフト「マインクラフト」。2019年5月に誕生から10周年を迎えた現在でも進化を続けるサンドボックスゲームですが、「教材」としても優れていると、プログラミング教育の本番を見据えて、教育の現場でも採用にむけた検討が進んでいるようですね。

 

ITとか、クラウドとか、スマートシティとか、IoTとか。とにかくデジタルっぽいものの「仕組み」から逃げまくっていた私。

なんせ我が家では、スマホの機種変更をはじめ、家電の配線や設定などなど、ほぼすべてが夫任せ。

手にはスマホ、机にはパソコン、鞄の中にはいつもデジタルカメラ。デジタル機器に囲まれた生活を送っていながら、ボタン一つ押すだけで(いえ、今や画面をタップするだけか)、なぜこんなことができるの?いったいどんな仕組みになっているわけ?

???

子供たちが見る将来の光景はこの延長線なのか、それとも想像もつかないまったく新しい未来なのか⁈

 

何が言いたいかと言うと、

 

もうちょっと、

世の中の仕組みを理解しておきたい(とくにデジタルの世界)!

親として、

プログラミング教育とはなんぞや?をキャッチアップしておきたい!

 

という問題意識をもって初めてみたのがこのブログ運営だったり、「マインクラフト」だったりするわけです。

マイクラデビューから時間もたった今、今回の記事では、実際に子どもがマインクラフトで遊ぶ様子を見てきて、教育的効果と謳われるだけの効果が果たしてあるのか、これまでの結果をまとめておこうと思います。

 

これからマインクラフトを始めてみようかな、とか、プログラミング教育が気になる親御さんの参考になれば幸いです。

 

プログラミング教育の狙い

まず、プログラミング教育で目指すことはなんなのか、ということです。

スマホやタブレットの普及により、若い世代ほどパソコンを操作する機会が少なくなっていると言われていますが、小学生からパソコンに慣れさせることで一体どんな教育効果を目指しているのでしょうか。

 

ブラインドタッチができるようになる?

パソコンで文章やグラフが作成できるようになる?

コードを書いてプログラムが組めるようになる?

 

出来ないよりは出来た方がいいですよね。

 

このようなスキルは、プログラミング教育を通じて結果として身につくでしょうね。しかしながら、これらは副次的に期待される効果であってプログラミング教育の狙いではありません。

プログラミング教育は、小・中・高等学校のそれぞれで始まりますが、とりわけ小学校におけるプログラミング教育の狙いは、「プログラミング的思考」を育むことにあるようです。

 

プログラミング的思考とは?

それでは、プログラミング的思考とはどんなものなんでしょうか。

2020年度実施予定の新学習指導要領にはこのようにあります。

 

「プログラミング的思考」とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいい のか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」であると説明されています。

参照元:文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」(第二版)

 

簡単に言うと、プログラミング的思考」とは、論理的思考力と問題解決力であるようです。

そして、小学校におけるプログラミング教育の狙いについては、以下のように記載されています。

 

非常に大まかに言えば、

①「プログラミング的思考」を育むこと、

②プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと、

③各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすることの三つと言うことができます。

プログラミングに取り組むことを通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得したりするといったことは考えられますが、それ自体をねらいとしているのではない

参照元:文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」(第二版)

 

マインクラフトで身につく5つの力

さて、マインクラフトです。

マインクラフトの教育的効果は、さまざまな専門家の方々も紹介しているところ。まさしく、小学校でのプログラミング教育の狙いされている「プログラミング的思考」が身につくとも言われています。

小さい頃からゲーム漬けの生活になりそうで、足を踏み入れることに躊躇がなかったわけではない。ただ、マインクラフトって、ゲームでありながら(いや、ゲームであるからこそ)、教育面においても良い影響があるらしい。そんな評判を耳にすれば、「ちょっとどんなもんかやってみっかね」という方向にいとも容易く傾いてくれる自分がいたのです。

そして、実際に子どもの遊ぶ様子を見ていて、これはマインクラフト効果だなと感じることがありました。それがこちらです。

 

◆マインクラフトで身につく5つの力◆

1.論理的思考力 2.問題解決力→まさしく「プログラミング的思考」
3.協調性
4.数に対するイメージ、理解
5.物の性質に対するイメージ、理解

詳しく述べていきますね。

 

1.論理的思考力、2.問題解決力

マインクラフトでは、レッドストーンと他の装置を組み合わせて回路を作ることができます。この回路を使った装置で、例えば作物を育てて収穫することを自動化したりできます。

現実世界でも、業務効率化のためにシステムを導入して自動化することがありますよね。それと同じ体験を、マインクラフトのゲームのなかで行うことができるのです。

 

ここで根っからの文系人間の私には早速高いハードルなのですが、回路ってなんでしょう。回路ねぇ。寒さを凌ぐもの?あ、それはホッカイロ。

回路とは。

回路(かいろ)は、エネルギー・物質などが出て、再び元の場所に戻るまでの道筋のこと。

参照元:Wikipedia

 

回路のなかを通るものの種類によって、電気回路だったり電子回路だったり、磁気回路になるわけですね。マインクラフトの世界では、レッドストーンをつなげて回路を作っていくので、「レッドストーン信号を送る」なんて言い方をしたりします。

回路では、なにか一つでも配置や組み合わせがおかしければ、意図したとおりに信号が流れず、期待した動きをしてくれません。

なので、回路のスイッチをONにしても動作しなかった場合には、どこがおかしいのかを見つけだし、なぜ動作しないのか、どのように直せばうまくいくのかを考えることになります。

 

ここで、新学習要領の内容をあらためて見てみましょう。

「プログラミング的思考」とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいい のか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」であると説明されています。

参照元:文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」(第二版)

 

うーん、まさしくプログラミング的思考の実践ですね。

マインクラフトを始めた当時の子どもの年齢は6歳でしたが、花火の打ち上げ装置やサトウキビ自動収穫装置を作ってみては、「あれ?おかしい」「あ、ここが反対だ」「ちがうちがう。コンパレーターだった」など、私にとっては「?」な単語をぶつぶつ呟きながら試行錯誤を繰り返していました

そして4歳だった下の子も、回路を作っていました。初めのうちはYoutubeのマイクラ実況で見た回路を真似して作る程度でしたが、やがて応用して自分なりの装置を作るようになったので、幼少期の子どもでも難しいということはなさそうです。

 

3.協調性

「マインクラフト」の醍醐味の一つにマルチプレイがあります。複数人で同じワールドを動き回って、一緒に建築をしたり冒険に出て遊ぶことができます。

一つの目的に向かって、それぞれが役割を持って取り組む。

他者の行動の結果を、受け容れる。

 

子どもを見ていると、6歳と4歳の子どもでは、4歳の方がなにかと暴走するため、2人で協力しあって何かを造るというところまではさすがに難しい様子です。大人とマルチプレイするときには、「今日は水族館をつくるから、ここをこのくらいの大きさで整地してほしい」「鉱石を集めてきてほしい」など、役割分担やイメージの共有が自然に出来ているように感じます。時には、紙に簡単に設計図を書いて見せたり。

もちろん、イメージが伝わりきらず、私が期待に反する結果をもたらす場合もあるわけですが、一応認めてくれます笑。より意見交換をしながら、作業を進められるようになると面白そうだなと思っています。

 

小学校の中学年(3年生・4年生)くらいになると、お友達同士でも協力しながら楽しく作業ができそうですね。

 

4.数に対するイメージ、理解

マインクラフトでは、ゲームを通じて数や空間に対する感覚が養われます。

マインクラフトで何か建築物を造ろうとする場合にはブロックが必要になるのですが、いくつブロックが必要か考えるうちに、自然と計算が身についていくようです。

 

ブロックがあと何個足りないか?

真ん中はどこか(何ブロックめか)?

今持っている材料で何個作れそうか?

 

自然と頭の中で、あるいは紙に書いて、「足し算・引き算・掛け算・割り算」を駆使しています。ゲームのためなら、頑張れる。

 

プリント上で「1+1」「6+8」などの「書いてある数字」を計算するのとは違い、実際に立体のブロックを見ながらの作業なので、イメージとして捉えやすいのかなと思います。

 

 

6歳児はさることながら、4歳児も、ある日突然「2足す2は4でしょ?」「3と、3と、3は、9?」と言い始めて…。

我が家は公文に行ってないし、計算ドリルもやったことがない。いったいどこで覚えたのかなぁと不思議に思っていたのですが、マイクラ画面を見て気づきました。

 

マインクラフトでは、さまざまな材料をどれだけ持っているかを「インベントリ」という画面で確認することができます。材料を組み合わせてアイテムを作成するときは、インベントリから「クラフト」画面に材料を移動させるのですが、移動すると、いくつアイテムがあるかを示す数字が自動的に足し算・引き算されて変わるんですね。

ああ、それでか。

納得です。

 

計算はやがて出来るようになるので、個人的には早い時期から計算を覚える必要はないかな~と思っていました。ただ、ゲームを通じて数に対する親しみが生まれるのは良いことなんじゃないかな。

マインクラフトでは、自分やモノの位置を座標を使って把握するので、空間に対する認識も深まるように感じる今日この頃です。

 



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5.物の性質に対するイメージ、理解

マインクラフトの世界では、もちろんゲームならではのオリジナルアイテムがあるのですが、現実世界にもある材料や道具を使って、建築や冒険を行います

例えば、単純なところでは、「砂」は崩れやすいとか、「木」は燃えやすいとか、「ダイヤモンド」は堅い、とか。現実世界での特徴をゲームのなかでも引き継いでいるので、特性によって使い分けることを知ることができます。

 

ちなみに、実際にマインクラフトが教育現場で使われる場合は、「マインクラフト教育版」(Minecraft: Education Edition)が採用されると思うのですが、一部の機能をMindows10などでも利用することができるようになりました。

 

その一つが2018年にアップデートされた化学リソースパック。水素や酸素などの元素を用いて化合物をつくったり、それらを用いて実験をすることができる機能です。

 

Youtubeなどでは「これをやってみた」系の実験動画が人気ですが、見ているこちらがハラハラしてしまう動画もありますよね。「子どもは真似しないでね」の注釈をつけてくれていても、本当に実験されちゃ困るよな…。

そんな化学実験も、マインクラフトの世界では実際の材料を用意することなく、安全かつ安心に実行可能!これは子どもだけでなく大人の心もくすぐるのではないでしょうか。

 

【注】化学リソースパックは、Nintendo switchでも設定できそうだったのですが、容量をかなり食うようでデスクトップデバイスでの利用を推奨しますとのメッセージが涙。

 

 

現実世界に繰り出そう!

マインクラフトがいくら教育に良いといっても、やはりゲーム漬けの生活はよくないですよね。我が家では、マインクラフトの世界にあるものが、現実世界ではどうなのか、実際に目で見て知ることを心がけています。

例えば、遺跡にでかけて火打ち石体験をしたり、牧場にいって羊の毛の感触を確かめたり。マインクラフトは現実世界のような空間で遊ぶゲームなので、こじつければなんでもマインクラフトです笑。

おでかけのきっかけにもなっておすすめですよ。

Nintendo Switch Minecraftセット

 


いかがでしたか。

以上、マインクラフトの教育的効果について、実際に遊んでみた結果を踏まえてご紹介しました。

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参考になれば幸いです!